芦峅寺駅跡(廃駅)
昔々、立山線の本宮〜立山駅間に芦峅寺駅という駅があったらしい。え〜?常願寺川の左岸でしょ−?芦峅寺の集落は右岸だよ?昔はそのあたりに橋でもあったのかね?ないよな。
ネットで調べると、昭和30年前後には廃駅になってしまったらしい。
行ってみれば何か判るかも知れないし、行ってみたいのはやまやまなのだが・・・
手強いよ、ここは。
このあたりは山の急斜面がそのまま常願寺川に落ち込んでいて、駅の跡地の場所についてはだいたいの見当はついたものの、アクセスする手段がない!
まともな道はない。どこか適当なところからヤブの中を踏み跡を拾いながら行くしかないか?かなりの急斜面なので難儀しそうである。
川からアプローチするか?でも暴れ川で名高い常願寺川。砂防工事が入っていて一般者は基本的に立ち入れない。立ち入ったところで川を渡る手段がない。1カ所、工事用の橋が架かっているので無理矢理そこを渡れば渡れないこともないが・・・
そしてさらに、線路の手前は急峻な崖になっているので、登りはともかく帰るときはロープが必要になりそう。
まあ、川からに比べれば、まだしも山からヤブ漕ぎの方が現実性が高いかな。
軌道をテクテク歩くのは一番簡単だろうけど、それは違法行為なのでパス。というよりそもそもこのあたりは狭くて逃げ場に乏しいし、トンネルまであるのでけっこうヤバそうである。
・・・あ、そうか。電車に乗れば良いんだ。とりあえず見に行くのは簡単じゃないか。
というわけで、立山駅から乗ってみた。
上り電車から見た芦峅寺駅跡 |
これか!
おー、これは飛びきりの「廃」じゃないか。確かにホーム跡。片面1線の駅だったんだね。そりゃそうだ、こんな狭いところに2線ホームなんて作る余地はないよな。
立山駅から千垣まで往復したので、帰りにもう1回見れるわけである。
下り電車から見た芦峅寺駅跡 |
というわけで帰りに富山側から見た芦峅寺駅跡。
あの小屋、おそらくホーム上の待合室だったのだろうが、気になる・・・
やりはこれは歩いて行かねば。
真夏にヤブ漕ぎは辛いので、ヤブが薄くなった秋を狙おう。
というわけで、秋の更新をお楽しみに。(いるの?楽しみな人って)
五十嶋のマスター(学生時代バイトしていた山小屋の社長)に聞いてみたのだが、この駅は炭坑のための駅だったらしい。
昔は芦峅寺に炭坑があって、この駅は運搬駅だったのだとか。どうりでまともな道もないはずだよ。対岸からこの駅に直接トロッコか何かのルートを確保して運び込んでいたのか。
でも、生活駅ではなかったことがこの駅の「廃」としての価値を減ずるものではないな。
秋になったら来てみよう。