2006年モンベルの予想と期待

 2月になるとモンベルサイトの商品構成にそろそろ変化が見られるようになる。

 何が変わるのかというと、ラインアップから落ちてアウトレットに回る商品が出てくるのである。モンベルのカタログが出るのは3月に春夏物とギア、9月に秋冬物だから、この時期にアウトレットに回った商品は、次にモデルチェンジされるか廃番になる商品である。
 というわけで、この2月にアウトレットに加わった商品をざっとみていくと・・・

 まずザックではアルチプラノパックヌプリパックといったあたりがアウトレットに回っている。2年前にアルパインパックやエクスペディションパック、昨年度にグラナイトパックやチャチャパックがモデルチェンジされているので、まあローテーションどおりというところか。

 ブーツではトレールウォーカーがアウトレットに来た。メドーウォーカーのゴアテックスじゃないバージョンのような靴だったのだが、もしやこれは廃番になるのでは。売れなかったのだろうか。ゴアじゃないウォーキングブーツだったらマーセドブーツとかが出たしなぁ。

 寝具関係では、自動エア注入式のアルパインマットライトアルパインマットがアウトレットに来た。これらのマット、軽量化命のモンベルの製品とは思えないくらいクソ重かったので軽量化の期待がかかるところである。
 長さ120cmのMで、その重さはなんと710gと、同サイズのサーマレストのプロライト3ショートのほとんど倍の重さだった。価格との兼ね合いもあるだろうから、世界最軽量を目指せとは言わないが、せめて500gは切ってきて欲しいぞ。
 ちょっと期待してしまう。

 テントであるが、ゴアテックスのアルパインドームシリーズが揃ってアウトレット入りである。いよいよモデルチェンジするらしい。
 予想ではなく勝手な期待なのだが、ブリーズドライテックをテントに使えないのだろうか。今のゴアテックステントはモンベルに限らず、通気性を確保するため第1世代のゴアテックスを使っている。その透湿性能は今のゴアテックスの半分もないタコな性能の代物なのである。
 ゴアテックスの代わりにブリーズドライテックを使えたら面白そうなんだけどなぁ・・・どうなんだろう。使えるものなのだろうか。
 ま、そういうフルモデルチェンジでなければ、ポールとかの仕様を今のステラリッジテントに合わせてくるだけのモデルチェンジだろうけど。

 レインウエアではレインフィールダーがアウトレット落ちしている。
 これ、去年新規に出たばかりのモデルなのだが。1年でモデルチェンジと言うことはないだろうし、さては廃番か。売れなかったのかな。
 ま、これだけレインウエアをたくさん出せば、どれか売れなくなりますってば。
 それからスーパーハイドロブリーズレインウエアがアウトレットに回っている。去年から上下別売になったモンベルのレインウエアだが、これだけ以前と同じスーツでの販売だったので、これも上下別売になるのだろうか。それとも・・・?

 ウインドブレーカー&ソフトシェルでは、なんと去年の9月にモデルチェンジされたばかりのライトシェルジャケットがアウトレットに来ている。
 ライトシェルシリーズはこのライトシェルジャケットの他に、ライトシェルアウタージャケットウルトラライトシェルジャケットというモデルがあるのだが、他の2つはアウトレットにはなっておらず、このライトシェルジャケットだけがアウトレット落ちしている。
 どういうことなんでしょう。僅か半年でモデルチェンジ?

 新規モデルとしては、ブリーズドライテックとバリスティック・エアライトを使った3レイヤーのシュラフカバーを出して欲しいなぁ。
 今のモデル構成は、エアライトを使ったモデルは超軽量(180g)の代償として2レイヤーだし、3レイヤーのは普通の40デニールナイロンを使っているので400g以上あるのである。その中間、300gを切るくらいのモデルが欲しい。

 

 レインフィールダーの上下は、元々ゴアのレインウエアとしては非常に安かったのが、アウトレット落ちして破格と言えるほどの値段になった。ガシガシ酷使して使い倒せるゴアのレインウエアを探している人は買っても良いかも。
 他のモデルはアウトレットになったとはいってもそんなに大幅に安くなったというわけではないので、欲しいなら、といったところ。


 2月15日発売の山と渓谷3月号の裏表紙にモンベルの広告で新しいマットが出てきた。
 その名もU.L.コンフォートシステムパッドである。

 軽い!

 180cmサイズで555g、120cmサイズで360gは、この手のマットとしてはサーマレストプロライト3を抜いて世界最軽量である。
 もっとも幅や厚みがまだ判らないので、今の時点では一概にこちらの方が良いとは言えないのだが、サイズ設定がたくさんあるのは特徴的である。180と120の他に150cm90cmなんてサイズもある。普通に使う分には多分150cmが一番使いやすいと感じるのではないだろうか。その150cmは重量480g

 また、マット同士を縦に繋げることができる機構が登場した。マットの四隅にホールを開け、それをトグルで繋ぐだけというシンプルな機構だが、今までマットを横に繋げるというのはよくあったが、縦に繋げるのは珍しい。ホールは四隅についているので、もちろん従来のように横に繋げることも可能なようである。
 縦に繋げるため、30cmという半端なサイズのマットも用意されている。120cmマットに30cmを繋げれば150cmになるわけである。ちなみにその合計重量は普通に150cmのマットより、わずかに(20g)軽い。

 その「縦に繋ぐ」のもマット同士ならともかく、「枕」が用意されているのはちょっとクラッときた。である。
 ま、枕なんてスタッフバッグに不要な衣類を詰め込めばいいわけで、枕以外に役に立たないものをわざわざ山に持って上がるなんて・・・と思うのだが・・・
 でもよく考えてみると、装備を目一杯削った山行では、余分な衣類なんてない場合も多々ある。せいぜいレインウエアくらいしか使えなくて、あまり快適に眠れなかったことはあるなぁ。学生時代はザイルをよく枕にしていたが、あれもゴツゴツしてあまり寝心地は良くなかった。
 このモンベルのシステムマットの中の枕、ちゃんとトグルでマットと繋ぐことができる。これはずれなくて良いかも・・・さらに重量はわずか70gである。その程度の重さだったら持って行っても良いかも・・・「枕単機能」という点がどうしても引っかかるが。

 この枕を試すためには、マットも買わねばならんわけか。
 まあむちゃくちゃ軽い割には、「モンベル価格」で買いやすい価格である。なんにしてももっと詳細なスペックが判らないとこれ以上は何とも言えないので、カタログ待ちと言うことになるが。

 ちなみにヤマケイ裏表紙の広告だが、商品番号は記載されているが、その番号でモンベルサイトで検索してもまだ何も出てこない。
 3月にならないと出てこないのだろう。


 3月になってモンベルのサイトに例の新しいマットが出てきて詳しいスペックが判ってきた。
 それによると共通寸法として、幅は50cm、厚さは2.5cmだということである。
 ということでスペックはプロライト3とほぼ同等というところだろう。プロライトの幅は51cmなのだが、形状がテーパー状のため足元の方はもっと狭くなっている。また厚さは同じである。
 それで重量は僅かだが軽く、値段は相当安い。ということで面白い製品が出てきたと思う。

 

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