mont-bell 2010 Spring & Summer and Gear
<テ ン ト>
ブリーズドライテックを使ったシングルウォールテントのマイティドームがなくなった、と思っていたら、今季になって復活した。でもブリーズドライテックじゃなくてゴアテックス社のX-TREKという素材を使っている。
この素材、去年の秋くらいから製品化され始めているテント用の防水透湿性素材なのだが、耐水圧や透湿性能等のスペックは不明である。
ただ、この素材を使ったテント、やたら軽いんである。モンベルの新しいX-TREKマイティドームも1人用で1.2kgと軽い。
シングルウォールテント用の素材としてのゴアテックスは何より重いことが欠点だった。たいていのテントメーカーのラインアップで、ゴアテックスのシングルウォールテントはノーマルのダブルウォールテントと重量は変わらなかったか、下手すると重かったりしていた。そんなのシングルウォールの意味がない、とまでは言わないが有効といえるシーンが限られてしまう(フライか外張りかで悩む晩秋や早春くらい)ので魅力は薄かったのだが・・・
この重量なら十分魅力的である。オプションのキャノピー(大きな前室)を付けてもダブルウォールテントと同等の重量だもの。
単にX-TREKを使ったというだけでなく、インナーポール方式を採用するなどテントとしてかなり手を加えている。
インナーポールはテント室内にポールを通す方式で、ブラックダイアモンドなどは以前から採用している。設営が面倒なんじゃ・・と思うのだが(実際に設営してみないと判らないが)、軽量化には確かに有利だろうな。スリーブの分だけ重量を削れるから。
それに居住空間にも有利だろう。アウターポール方式だと、いわゆる外形寸法より居住空間は狭くなるから。インナーポール方式だと、外形寸法と居住空間はほぼイコールである。
そんなわけでX-TREKマイティドーム、興味はあるのだが・・・ちと高いな。ホイール買ったばかりだし、なかなか買えないなぁ・・・
<ザ ッ ク>
今年はスーパーエクスペディション、エクスペディション、アルパインパックといった大型ザックがモデルチェンジしている。いわゆる「スーパーウィッシュボーン」というフレームシステムを採用しているモデルである。トレッキングパックがなくなってしまったが、このモデルは他の大型ザックとモデルチェンジのタイミングが1年ずれていたから、来年にでも出るんだろうな。
これも軽い。
スーパーエクスペディションパックの90Lモデルで2kgを切っている。アルパインパックの60Lで1.65kg。これは軽い。すっきりした余計なモノがついていないデザインも好みである。
以前から、トップ以外からのザック内部へのアクセスのため、エクスペディション系のモデルには大きなU字ジッパーが付いていた。これ、本当にぱっくりと大きく開けることができたので好きだったのだが、今回のモデルチェンジでエクスペディションはストレートなサイドジッパーに簡略化された。まぁいいんだけど、あのU字ジッパーは多少の重量を犠牲にしてでも残して欲しかったが・・・
<エマージェンシー>
数年前からモンベルはエマージェンシーセットを販売している。専用に開発された製品ではなく既存のモンベル製品の詰め合わせが主体なのだが、まあ非常用の備蓄として用意しておくのであれば、アウトドアをしている人であればこのような詰め合わせを買わずとも、普段の装備をザックに入れておけば良いだけである。
でも、手回し充電のライトやラジオは用意しておいた方が良いのかな、と思った。電気が止まって乾電池もなければお手上げだもの。
ライト、ラジオと携帯電話の充電器が一体になったものがある。スマートフォンは非対応なのか・・・
なんにしても、何をどれだけ用意していても、持ち出せなければ意味がないわけだが・・・
<レインウエア>
トレントフライヤーがモデルチェンジしている。前モデルはゴアテックス3レイヤーとパックライトのハイブリッドという面倒な造りだったが、今季のモデルは素直な2.5レイヤーすなわちパックライトである。220gと極めて計量だが、3レイヤーで300gを切るストームクルーザーがあるモンベルの中ではそれほど目立たなくなってしまっているなぁ。