mont-bell 2013 Spring & Summer and Gear
今年のモンベルの春夏カタログは非常に早く、2月中旬にはカタログが届いた。まだ雪ぽんぽんで凍結路バリバリなので春って雰囲気にはまだとてもほど遠いのだけどね。特に東北は3月に入っても豪雪や地吹雪で被害が出続けているのだが・・・どうなってるのやら。
< ブ ー ツ >
ブーツはトレッキングブーツ、ウォーキングブーツを中心にモデルチェンジしている。
レザーブーツではアルパインクルーザー3000はモデルチェンジした。従来モデルは保温材にシンサレートを使用していたのだが、今季モデルはデュラサーモということに。少し保温性は落ちた?保温性を落とすようなことはしていないと思うが・・・
中綿とゴアテックスメンブレンを隙間なく密着させるという新しい技術が用いられている。なんだ、要するにアウトドライと同じ考え方か。
ソールは今までビブラム一辺倒だったが、今季になってトレールグリッパーという新しいソールを出してきた。濡れた岩でも高いグリップ力を発揮するんだそうだ。ワオナ、マリポサ、ラップランド、メドーウォーカーといったモデルに採用されている。濡れた状態でも一般ラバーの1.5倍のグリップ力という、ひの1.5倍という数値が微妙というかよく判らないが、濡れた木道を安心して歩けるソールなら良いんだけどね。ほんと、滑りやすいからなぁ。
このトレールグリッパーを使用したニューモデルとして、クラッグホッパーというモデルが出た。モデル名からしてクライミングのアプローチシューズっぽくて気になる。爪先から細かく設置されたシューレース、ゴアテックスなどの防水生地を使用しない点など、ファイブテンのキャンプフォーなどのアプローチシューズあたりと共通するものを感じるが・・・
ま、ファイブテンのアプローチシューズは易しいルートならこれだけで行けるような設定だから、それと同じ機能性をモンベルの靴に求めるのはちょっと酷かもしれない。
でも、ソールの性能次第ではかなり期待できるんだけど。これのウエット特化バージョンを作って沢靴を作ってよ〜。
< ス ト ッ ク >
・・・いつの間にかやたらモデル数が増えている。とりあえずI型グリップモデルだけでも詳細を書くと・・
まず、アルパインポールシリーズ。カーボンモデルとアルミモデルがあり、アルミモデルはノーマルとカムロック、それにアンチショックモデルとアンチショック&カムロックモデル、つまり5モデルもある。
それとフォールディング(折り畳み)モデルがある、というわけで・・・これは表にしないと何が何だか判らないな。
モデル名 |
素材 |
ロック |
重量 |
価格 |
アルパイン カーボンポール |
カーボン |
テレスコ |
166g |
\7,900 |
アルパインポール |
アルミ |
テレスコ |
260g |
\4,900 |
アルパインポール アンチショック |
アルミ |
テレスコ |
270g |
\5,300 |
アルパインポール カムロック |
アルミ |
カム |
255g |
\5,100 |
アルパインポール カムロック アンチショック |
アルミ |
カム |
268g |
\5,500 |
コンパクトフォールディングポール |
アルミ |
折り畳み |
200g |
\6,300 |
これらのモデルは例外なくノーマルとS(スモール)モデルがあり、さらにこの他にTグリップシリーズや2wayグリップ(T型グリップの下にさらにグリップがあり、I型グリップのようにも使えるモデル)、フォトポールといって一脚のようにも使えるモデルがあるんである。ちなみにTグリップシリーズにはラチェットロックを採用したモデルもあるので、百花繚乱といった感がある。
・・・何かに絞った方が良いのでは?
ちなみにモンベルのストックはポイントプロテクター、つまり先端に被せるゴムキャップがやたら凝っていて、脱落しにくいような構造になっている上、石突きが当たる部分に金属製のチップが入っていたりする。つまり、このゴムキャップを着けたまま行動するのがスタンダード、という現状に対応した仕様になっていたりする。まあ、こういう仕様だったらゴムキャップを着けたままの行動も、そう不便ではないよね。
< レ イ ン ウ エ ア >
今季のレインウエアはトレントフライヤーに女性モデルが追加された。
女性モデルといえば、これまでモンベルはMen'sとWomen'sで価格を変えていたのだが、去年くらいから男女モデルが同価格になった。
同じサイズでもMen'sとWomen'sでは絶対的なサイズは当然Women'sの方が小さいので、その分だけ僅かに安い、というあたりが何となくモンベルの良心の証、みたいな感じがしていたのだけど・・・
まあ実際には、このサイズ差による原材料費の違いなんて現実的にはないだろうし、それなら同じMen'sでもサイズによる価格差がないのは何なのだ、って話だよな。
ただし男女同価格になったのはレインウエアくらいで、他のウエアは相変わらずWomen'sが数百円安い。
去年、度肝を抜く超軽量で登場したバーサライトは、年度途中でリコールされてしまっていたが、対策済みのモデルが改めて登場している。型番は変わっていないので、別にモデルチェンジしたというわけではない。多すぎたモデルも整理されて、去年くらいから選びやすいすっきりしたシリーズ構成になっている。
モデル名 |
素材・構成 |
重量 |
価格 |
トレントフライヤー |
12Dナイロン・ゴアテックス2.5レイヤー |
205g + 165g |
\19,000 + \13,800 |
ストームクルーザー |
30Dナイロン・ゴアテックス3レイヤー |
280g + 200g |
\18,000 + \11,800 |
レインダンサー |
50Dナイロン・ゴアテックス3レイヤー |
330g + 230g |
\13,900 + \9,900 |
ストームハンター |
70Dナイロン・ゴアテックス3レイヤー |
455g + 300g |
\23,500 + \13,800 |
バーサライト |
15Dナイロン・SHDBR 2.5レイヤー |
168g + 93g |
\11,800 + \6,000 |
サンダーパス |
50Dナイロン・SHDBR 3レイヤー |
354g + 255g |
\7,800 + \5,000 |
レイントレッカー |
40Dナイロン・Bドライテック3レイヤー |
\325g + 245g |
\10,000 + \6,800 |
ハイドロブリーズレインウエア |
50Dナイロン・HDBR2レイヤー |
474g |
\9,900 |
なお、重量と価格はMen'sのジャケット+パンツの表記で、素材のSHDBRはスーパーハイドロブリーズ、HDBRはハイドロブリーズの略。
しっかし、安いよね。モンベルのレインウエアは。トレントフライヤーなんて上下で370gという驚異的な軽さなのだけど、それで3万円ちょっとだもの。他メーカーがこんな超々軽量モデルを作ったら、ジャケットだけで5万円くらいしても驚かないよ。
ゴアテックスの上下で2万円台の前半というレインダンサーも驚異的な安さだし。
ストームハンターはジャケットで450g超という重量だと、冬山用のアウターで軽いのを使えば良いじゃん、と思ってしまうけど、アウターで450gというのは超軽量モデル。それだとこの価格では買えないよな。倍はするわ。
ちなみに私、サンダーパスを買おうかなと思っていたりする。沢登りだとヤブやら着たままの登攀なんかで酷使するし、それだとこのくらいの価格でないと安心して酷使できないもの。
< ウ イ ン ド シ ェ ル >
これは通常の間隔だとソフトシェルに分類されるウエア群なのだが、モンベルの場合はソフトシェルは中間着の機能を備えているウエア、という定義があるため、単なるウインドブレーカーとソフトシェルは別々にカテゴライズされている。
で、ウインドブレーカーの方もモンベルお得意の超軽量モデルが席巻しているのだが、今季はEXライトウインドジャケットがモデルチェンジした。
前モデルもジャケットで65gという問答無用の軽さだったのだが、今度のモデルはなんとなんと45gである。
これ、チャリ用のを早く出してよ〜。チャリ用のEXライトは未だに65gで、前モデルベースだよ。同時にモデルチェンジしてよ。
で、EXライトのおかげですっかり影が薄くなったULモデルだが、こちらは今季はストレッチモデルになった。これだと敢えてULモデルを選ぶ理由も出てくるものね。