平成15年5月25日 中山

9:10 馬場島登山口出発 
11:45-14:00 中山頂上 
16:00 登山口着
  2.5万図 「剣岳」

 先月に引き続いて再び中山に行ってきた。今度はカミさんと子供2人、さらに近所のM家の母ちゃんと子供2人、女子供総勢6人を引き連れての山登りとなった。M家の父ちゃんは仕事があるとかで来れなかったそうな。貴重な戦力を・・・
 家族連れなので昼食は少し贅沢な献立にしたのだが、すると「な・・・なんで?」と言いたくなるほど、私の荷物はでっかく重くなったのでありました。男手が欲しい・・・

 さて、わずか1ヶ月前には普通の雪山だった中山も、わずか1ヶ月後にはむせるほどの新緑の山になっていた。先月直上した雪の斜面は、見ただけで首がかぶれそうな緑の樹林帯。あの中に突っ込む気はしないなぁ。

新緑の登山道

 

 ただ、天気予報は晴れだったし確かに晴れているのだが、もやってて視界はそれほど良くはないし、剣や毛勝の上の方には雲がかかっていた。登り始めてすぐのところから一瞬だけ剣が山頂まで見えて期待したのだが・・・

 前回は雪があって下りで迷いまくったにも拘わらず、昼前には降りてきていたのだが、さすがに子連れではそういうわけにはいくはずもない。のんびりゆっくりである。小学3年生コンビ(長男とM家の長男)が油断するとかっ飛んでいくので、目を光らせながらゆっくり登る。

 そうかぁ、夏道は尾根の端っこについていたんだぁ、などと感心しながら登る。
 実は先月が初めての中山だったので、夏道がどこにあるかなんて知りもしないし気にもせずに登っていたので。


 主稜線手前の樹林のないジグザグの登りは、先月もここを登った気がする。
 そういえば先月は斜面の登りの最中で一瞬だけ夏道を拾ったが、そうかそうかここの手前だったのか、と1人納得。

 主稜線に合流する手前あたりから次男の「だって疲れたもん」攻撃が始まった。今回はM家の1つ年上の長女が一緒にいるので、少しは踏ん張るかと思ったのだが・・・・息子よ、プライドはないのか?
 主稜線に合流した地点には、大きな杉の木が何本があって(こういう明瞭な目印も見落として、ご機嫌でかっ飛んでいたわけだ、先月は)、そこに先行パーティーが休んでいた。「小さいのに頑張ってるね〜」と声をかけられると、その瞬間だけしゃきっと胸張って歩くが、そのパーティーが見えなくなった途端、「だって疲れたもん」攻撃再開である。なるほど、それなりにプライドはあるらしい。

引き籠もりの次男

 右の写真は途中の杉の木の洞に引き籠もる次男。
 前回の比良でシューズのソールがぱっくり剥がれたので、今回はおニューのシューズである。好日山荘で買った、なんとゴアテックスの靴なんだわ。6800円で安かったのでつい。
 サイズが少し大きいので不安で、普段の運動靴もザックに忍ばせて登ったのだが、どうやら今回は靴の具合は良かったらしい。「だって足が痛いもん」攻撃は出なかった。


 主稜線に出てからはなだらかな登りで、いくつかの小ピークを越えていくのだが、次男を宥めるために「ほらほら、これを登ったらすぐだから」と騙し騙し、そのうち「だってもうすぐじゃないねか」攻撃が出てきたのでそれをかわしつつ、ようやく山頂。

 う〜ん、もやって視界が効かない。剣が見えないじゃないか。
 剣あっての中山やないかい・・・
 でもまあブナクラ谷方面はそれなりに視界もあるし、暑くもなく寒くもなく、快適な山頂だった。虫が多くて閉口するものの、昼飯にしよう。
 メニューはソバ飯(っても冷食を炒めるだけ)とウインナー、コーンスープにデザートには桃缶とパイン缶という単独行では考えられない豪華なメニューである。しかも人数が多いので、今回は家から普通のフライパンを持って上がっている。さすがに4人分のソバ飯が一気に炒めることができるんである。ウインナーも1袋を無造作に炒めることができるし、でかいフライパンって好きだなぁ。
 コンロも新しく買ったP-171の実戦デビューである。P-2243も持ってきて2台で汁物と炒めものを分担したのだが、さすがにこのP-171、火力は凄まじい。もう問答無用の火力である。コーヒー2杯分のお湯なら30秒で湧くくらい。その代わり音も凄い。夜のテント場では気が引けて使うのを躊躇するくらいの音。
 燃費も当然のことながら、明らかに悪い。今回P-2243と同時に新しいボンベを装着して使ったのだが、同じくらいの時間点火していて、P-171の方が明らかにボンベが軽くなっていた。まあ当然のことか。火力の調節は非常によく効くので、絞ればなんてことないな。

 昼食を食べた後、昼寝したり景色をぼけっと眺めたり、てんでに無為な時間を楽しんだ。

中山山頂にて

 M家はどうも母ちゃんが一番楽しんでいる様子。M家の息子は「早く下山したい」なんて言い出しているが、母ちゃんに動く気配はなし。
 そのうちのんびり昼寝を始めるし、これは放置しておくと夜になるまでのんびりしていそうな雰囲気だったので、「そろそろ撤収するか」と下山を告げたが、いざ下山を開始したのは午後2時になっていた。
 大勢いた登山者も、既に我々の他には1パーティーのみとなっていた。我々が騒がしいので敬遠したのかな?

 下山途中もすぐに次男が「だって疲れたもん」攻撃を始め、隙を見てカミさんと歩こうとするので、その度に列の先頭に連れ戻し、宥めたりすかしたり、脅したり・・・しながら歩かせるのであった。


 しかしそれにしても、どうして子供はああまでお下劣な言葉遊びが好きなのだろう。
 前回の比良の時は、金糞峠(かなくそとうげ)を「はなくそげぇー」と言っては1人でゲラゲラ笑っていた。
 今回はどこで覚えたか、長男と2人で「♪ジャングルもじゃも〜じゃ、ヤシの木1本実が2つ♪」と大声で合唱していた。なんちゅ〜お下劣な・・・下ネタがないと乗り切れんのか?お前らは?
 ま、とりあえずこの歌を歌っている間は、次男もご機嫌で歩いていたというわけである。
 M家の娘は今回、ヒモもない普通のズック靴で歩いていたのだが、さすがに下りでは靴擦れができたようで痛がっていた。「今度はお母さんにもっと良い靴を買ってもらいな」と悪魔の囁きを・・・・

 降りてきて少し時間があったので、馬場島のキャンプ場でさらにお茶など湧かして優雅に楽しんでいたのだが(子供達はそのあたりを走り回って遊んでいた)、帰宅するとM家の人が心配して警察を呼ぼうかという話になっていたらしい。馬場島だと携帯も通じないしね。ま、食糧はいざとなれば3日は保つくらいはあったし(意地で食い尽くした)、今後はせめて翌日の昼くらいまでは警察は呼ばないように念を押しておいてもらおう。

 それにしても、2回続けて子供とカミさん連れの「ファミリー登山」をしたので、そろそろ欲求不満が溜まってきた。
 次は1人でちょっと無茶な山をやりたい・・・

 

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