平成20年2月10日と11日 ハゲ山
2月10日 | |
11:30 | 登山口(西種) 出発 |
12:20〜40 | 展望台広場 |
13:10〜14:00 | ハゲ山山頂 |
14:40 | 登山口(西種) 到着 |
2月11日 | |
11:00 | 登山口(西種) 出発 |
12:00〜13:45 | ハゲ山頂上 |
14:30 | 登山口(西種) 到着 |
実はもう1年も前にスノーシューを買っていたのだ。
買ったのはアトラスのグレイシャーというモデルなのだが、上高地や北八ツあたりに行きたい行きたいと思いつつ、このところ1月2月は妙に忙しく、なかなかそんな時間が持てないのだった。この時期は年度末になるので、ただでさえ各種の実績報告書などで忙殺されるというのに、それに加えてよそから研究費の委託をとってやっている研究課題があったりして、もう今年で3年連続で取っているのだが、これの成果報告書と報告会がやはり2月である。
そんなわけでこの数年、2月はダブルパンチで忙しい月になっているのだった。
せめて一昨年のような大雪でもあれば、山に行かなくても自宅の裏の田んぼでも十分スノーシューで遊び倒せるのだが、去年はまた記録的な暖冬で雪が全く積もらず、ついに買ったスノーシューで一度も遊べないまま冬が終わってしまったのであった。
今年もあまり雪は降らない冬である。まあ通勤には楽で良いのだが、なんとなくつまらない。
それより今年もスノーシューで遊べないまま冬が終わってしまう。朝寝が休日の一番の楽しみ、とか言ってる場合ではないのである。
とはいうものの、朝寝しないと1週間体が保たないし・・・
というわけで、朝寝と両立する数少ない山であるハゲ山である。
今の時期ならスノーシューで遊び倒せるだろうし、夏なら1時間ほどで登れてしまう山なので、時間を気にせずに行けるし、でわ行くかとスノーシュー持ってやってきたわけである。
まあいくら裏山とはいえ、冬だしあまりにも舐めたスタイルで行くと辛そうだし、どうしたものかとちょっとだけ考えて、上はジオラインのEXPのアンダーにディメンションジャケット、下はジオラインMWのタイツにゴアのオーバーズボン、というスタイルにした。つまり上下ともアンダーに直接シェル、というスタイルである。それにロングスパッツとスノーシュー、手袋は一番薄手のものにオーバーグローブである。
ただ、思いつきで装備をザックに放り込んで行ったため、現地に着いてさあ行くかとチェックしてみたらば、カメラが壊滅だった。Optioはそもそも家に忘れてきてしまったし、EOS
20DもEF50mmという単焦点レンズが装着された状態である。ん〜。
ま、今日は天気もあまり良くないし、「一眼レフでなきゃダメだ!」という写真を撮るという状況でもなさそうだし、だったら携帯のカメラでいいや、と20Dも車に置いていくことに。
なので今回の写真は全て携帯のカメラで撮影したモノである。横着じゃのぅ・・・
ハゲ山登山口近くの田んぼ |
集落から登山口には行ってすぐの田んぼ。
ここでスノーシューを装着。
ツボ足だと膝上まで潜る。思ったほど深くないな〜。
こんなマイナーな山、誰も入らなくてラッセル大会が思う存分・・・と思っていたのだが、意外にも登山口には車も止まっているしトレースもあるのだ。そんなに人数は多くなさそうだけど、ワカンを装着した3人分くらいのトレースがあった。
トレースを辿ると、それこそ「あっ!」という間に稜線まで出てしまう。ちょっと物足りないので、ハゲ山とは逆方向になるのだが、追分の方に下山するルートにトレースがなかったので、しばらくこの尾根に入って遊ぶことにした。
展望台付近の尾根 |
展望台からハゲ山(右の山) |
展望台から西種と東種 |
いわゆる「展望台」である。
夏場だとここにちょっとしたベンチがある・・・らしい。
展望台から真向かいにハゲ山が見えている。
こうして写真で見ると、そこそこ距離がありそうに見えるけど(実際にもそう見える)、歩くと1時間もかからないからなぁ・・・
下の写真は、展望台から種の集落を見下ろしたところ。
手前が西種地区で奥の方が東種地区、ということらしい。
登山口の水上集落は、この写真で言うと左の手前の方に隠れている。
実は写真左下の隅に向かう道沿いに車を停めていて、写真ではよく判らないが肉眼でははっきりと見えていた。
近すぎるぜぃ。
実際の話、このへんの山をうろうろしていたら、麓の集落から丸見えなんだろうな。
この展望台から尾根は急降下していて、杉林に入った辺りで尾根を逸れれば東と西の種地区の分岐点である追分に出ることができるようだ。登山道もしっかりついているらしい。
が、夏にこの道を通ったことがないので、トレースもない今の時期だと最後の道路に出る手前で、カンで田んぼを横切らねばならぬ。これは困難である。田んぼって用水がつきものなのだけど、今の時期は一面の雪になっているので、つまり落とし穴だらけ状態なのである。山よりよほど困難である。
ま、それにここでこのまま下山してしまうとハゲ山にも登れないので、そこそこにして引き返す。
引き返してハゲ山への道を歩いていると、隣の峠山の頂上に人がいるのが見えた。やっぱり入っている人、いるんだ。
そのうちその人達は峠山の頂上から向こう側へ消えた。城ヶ平山まで行くのかな?
ハゲ山頂上より剱岳方面 |
ハゲ山より城ヶ平山 |
ハゲ山頂上部の雪稜 |
というわけでハゲ山頂上。相変わらず360度の大展望である。木に葉がなく、積雪で立ち位置が高いので、夏より見晴らしは圧倒的に良い。
天候は思ったより良いのだが、剱岳方面には分厚い雲がかかっていて、やっぱり剱は見えなかった。今度は見える時に来よう。
写真左下あたり、ちょうどスノーシューのちょっと左上あたりに見えるピークが、さっきの「展望台」である。
剱岳方面から逆方向には城ヶ平山が見える。
携帯写真では判りにくいが、この城ヶ平山も頂上付近は開放的な雪稜になっているようで、ちょっと行ってみたい、と思わせる山である。
これも携帯写真では判りにくいが、城ヶ平山の頂上にも3人ほどの人がいた。
下の写真は、ハゲ山頂上付近の雪稜。
こういう「雪稜っ!」って雰囲気の場所はここの距離にして30-40mだけなんだけどね。ここと展望台のあたりか。
トレースはバリバリに付いていて、このあたりはスノーシューよりツボ足の方がよほど歩きやすかった。
下生えが雪で埋まっているので、幕営地には不自由しなさそうである。
「ハゲ山の一夜」をやるなら冬か・・・
粘っていれば剱が見えるかも?と思うほど、天候は好転しつつあるような雰囲気だったのでしばらく山頂で粘っていたのだが、そのうち分厚い雲が北の方から押し寄せてきたのでそろそろ潮時かと下山することにした。
下山・・・それがまた「あっ」という間なのよ。40分ほどで降りてきてしまった。
城ヶ平山方面との分岐まではツボ足で降りてきたのだが、やはりたまに膝上まではまってしまうのでスノーシューを装着してどかどかと降りてきた。
こういう山だとスノーシューよりワカンの方が良いだろうな。スノーシューは大きすぎて。平原をどかどか行くのは確かに絶対的な浮力が大きいスノーシューの方が良いだろうけど、山道は、特に斜面がきつい時はある程度潜っても小さいワカンの方が歩きやすいな。
とはいえ、せっかく買ったスノーシューなのでこれで遊ぶのだが。
下山してきました |
ちゃんと朝起きれば、ハゲ山から峠山を経て城ヶ平山あたりまで行くと、ちょうど軽い1日コースかな、という感じである。
なんにしてもなかなか楽しい山だし、ちゃんと朝起きれればそのうち城ヶ平山にも行ってみようっと。
と、ここまでを昨日、帰ってきてからさっそく書いたわけなのだが、今朝起きてみたら素晴らしい快晴ではないの。
これはもう1回、行かねばならんでしょう。
というわけでまた行ってきました。同じコースなので行程はどうでも良いのだが。
快晴なので暑い。汗だくである。また、雪が緩んでなんというか、「春の雪」である。ベタベタなのでスノーシューを履くと重くてかなわないのだが、ツボ足で歩くと時々ハマる。でも結局ほとんどツボ足で通した。早朝にアイゼンでも履いて歩くのが快適かも・・・
頂上への雪稜をとことこ登ると・・・ |
・・・剱岳が顔を出すのだ |
頂上への最後の数十メートルが綺麗な雪稜になっているのだが、ここをぽくぽくと登っていくと、だんだん剱岳が顔を出してくる、という演出になっている。
実際のところ、水上集落から少し登り出すともう剱岳は見えてくるので、この演出ももう判ってはいたのである。方向的にも剱岳がドンピシャリ、というのも予想できたし。
でも、いざ頂上に立つとその360度の開放感は凄い。剱の写真しか撮ってないけど、ほんとに富山平野から毛勝三山、大日岳まで360度の大展望なのである。
2日連続で同じ山に登るのなら、隣の峠山や少し足を伸ばして城ヶ平山にも・・とか思っていたのだが、結局ここから動かずにひたすら剱を見て過ごしたのだった。
ハゲ山頂上から剱岳 |