グローブ

 

 グローブってなんだかあまり拘ってない道具なんである。基本的にはめることができればそれでいいや、みたいな。
 学生時代はハンガロテックスというウールの厚手グローブにゴアテックスのオーバーミトンで冬山に登っていた。ハンガロテックスはモンベルからつい最近まで出ていたジャカードグローブというものがほぼそれである。
 これ、やたら大きく(ジャストサイズのモノを買うと洗ったときに激しく縮む)、しかも目が粗くちっとも暖かくなかったという記憶が。
 おまけに今のような5本指のオーバーグローブなど存在せず、オーバーミトンしかなかったので、登攀時などは本当に操作性が悪かった。オーバーミトンを脱いでカラビナ操作をしようとしてミトンを飛ばしてしまったこともあるし、ミトンではうまく操作できずにイライラしてついカラビナを口にくわえてしまって、カラビナを口に張り付かせてしまったり、グローブ関連ではあまり良い思い出がない。

 で、あまり拘りがないくせに、たくさんグローブを持っているんである。
 衝動買いにちょうど良い価格帯というのもあると思うが、逆に言えば何を買っても本当に満足していないから、というのもあるかもね。

 グローブって、もしかすると靴以上に「合うか合わないか」が重要なアイテムである。
 結局、ショップでいろいろ試し装着していて、手に綺麗にフィットするやつを衝動買いしてるんだよな。
 逆に評判が良くてもどうにも手に合わないモノもある。
 アウトドアリサーチアレートグローブなんて非常に人気がある評判も良いグローブなんだけど、私の手には絶望的なほど合わないのである。Lだと大きすぎて指先がほとんど間接1つ分余ってしまう。でもMだと小さすぎて手が入らないのである。どうして?無理矢理ねじ込むと、まあそれほど悪くはないフィット感なのだけど、いちいち顔を真っ赤にして手をねじ込むなんて無理だから。インナーグローブだけを出して装着してみると、やっぱり小さすぎるし。
 そんなわけで毎年冬になるたび、良いグローブが欲しいなぁといろいろ物色するのだが、最近は衝動買いしてしまうようなグローブに巡り会えずにいる。
 そんなに特殊な手の形をしているわけでもないと思うんだけどな。

 

モンベル シャミースグローブ モンベル クリマバリアグローブ

モンベル シャミースLWインナーグローブ

モンベル クリマバリアグローブ

 

 モンベルのグローブって手に合うものが多い。なので持っているグローブもモンベルが多かったりする。
 その中でもシャミースインナーグローブは最も使用頻度が高い。夏山でも冷たい雨の日には着けるし、冬も日常生活の雪かき、裏山のラッセル等に大活躍である。
 びっしょり濡れても軍手のように冷たくならないし、絞ればすぐ乾くのが良い。ジャケットの内ポケットに入れておけばあっという間に乾く。
 値段も安いし、3つくらい買ってそれぞれのジャケットの内ポケットに入れっぱなしにしててもいいな〜、と思ったりする。

 クリマバリアグローブはもっと保温性が高いグローブなので、下界ではあまり出番がない。基本的に暑がりなのでなおさら。学生時代は厳冬期の北アでも、気温が高い日にはオーバーミトンの下に軍手で行動していたこともけっこうあったくらい。
 ただ、このグローブは防風フィルムを仕込んでいるので、深雪でなければかなり風が強いところでも単体で使えるのが気に入っている。手へのフィット感もすごく高いし。

 

パタゴニア ベターセーターグローブ 180'sのグローブ

パタゴニア ベターセーターグローブ

180'sのフリースグローブ

 

 パタゴニアのベターセーターグローブは、単なるフリース地とは少し違う独特の手触りが気に入って衝動買いしたもの。登山用というよりは街用をかなり意図しているんだろうな。
 ただ、手へのフィット感はモンベルに比べると良くない。中指はちょうどなのに親指は妙に長かったり、親指の付け根に当たり感があったりする。
 日本人って足以上に手の形も特殊なのかな・・・?

 180'sのフリースグローブ(モデル名はよく判らない)は、バーゲンで安くなっていたので買ったものなのだが、かなり変わった機構を取り入れている。
 手の甲に設けられているホールから息を吹き込むとグローブ全体が暖かくなる、という、誰でも一度は考えるだろうが製品化してしまったのはたいしたものだ、という機構である。
 息を吹き込むと指先まで暖気が回るのは笑える
 ただ、このグローブ自体がかなり保温性が高いので、息を吹き込まなければ寒くてもたん、というほどの気温下で使ったことはないので、本当の効果のほどはよく判らない。そもそもそこまでの低温下では、吹き込んで息に大量に含まれる水蒸気はどうなるのだ・・・?といった疑問もあるのだが。

 

モンベル ドライテックオーバーグローブ 180'sのグローブ

モンベル オーバーグローブ(ドライテック)

180'sの一体型グローブ

 

 という、上に挙げたようなフリースグローブと組み合わせて使うオーバーグローブである。
 モンベルのオーバーグローブ、使いやすいのは確かなんだが、やはりゴワゴワしてあまり使い心地が良いものではないな。もっと良いのがないかな、と重いながら探してはいるのだが、なかなかこれはというのがないので未だに使っている。

 180'sの一体型グローブは、手へのフィット感がとても良く、バーゲンで安くなっていたので衝動買いしたものである。こちらは「息吹き込み」といったゲテモノではない、まっとうな造りの一体型グローブである。
 掌も柔らかくてとても使いやすい。保温性もなんとか高山帯でも使える程度はあるし、使いやすいグローブである。これでインナーグローブを取り外しできればなぁ。
 カフに部分にジッパーポケットがあったり、カフを取り外しできたりといった意味がよくわからない機構はある。これ、たぶんスキー用のグローブなんだろうな。

 

モンベル システム3グローブ フィット

モンベル システム3グローブ フィット

 

 このモンベルのシステム3のフィット、フィット感が素晴らしくて衝動買いしたグローブである。
 非常に気に入っていたのだが、実家の犬にズタズタにされてしまい、右手しか生き残っていない。もったいない〜。

 

 

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