2014年沢靴 傾向と対策

 

 沢靴、といってもフェルトソールの靴にはほとんど興味がないので、ここではラバーソール限定 の話である。

 ラバーソールの沢靴は長らくファイブテンアクアステルスソールが沢用ラバーソールでは独壇場だった。一時モンベルがビブラムのウォーター用ソールを使ってラバーソール沢靴を出したことがあったが、冗談でしょ?と思うくらいグリップがなく、発売から僅か2ヶ月ほどで自主回収する始末だったし。
 そんなわけでキャラバンか秀山荘から出ているアクアステルス仕様の沢靴しか選択肢がない状況が10年ほど続いたわけである。

 ところがこの状況に、去年くらいから急激な変化が。

 アクアステルスの靴がなくなってしまったのである。

 ファイブテン社がアクアステルスを供給しなくなったのか?ファイブテンって数年前にアディダスに買収されていたのだが、親会社の意向もあるのかね?
 いずれにしろ、困った事態である。フェルトに戻るのは嫌じゃ。というより私はフェルトソールが大嫌いなので、学生時代から沢登りをずいぶん長い間している割にはフェルトソールの靴って自分で買ったことがなかったりする。(小屋の忘れ物の靴とかは履いたが)

 ところがアクアステルスが消えていくのとタイミングを合わせたように、各社からウエット用のラバーソールが出てきている。
 というわけで、現在のラバーソール沢靴の状況をまとめてみる。

 

ファイブテン ウォーターテニー

 本家ファイブテン社が出しているウェイディングシューズで、これは以前からあったモデルである。
 ただし今年になってモデルチェンジしている。少し高くなったじゃねーか。しかもデザインも前の方が・・・
 うーん、去年の内に買っておけば良かったかな〜?

 なお、ファイブテンのクライミングソールはアクアステルスでなくてもウエットのグリップは相当高いようで、キャンプ4イグザムガイドで沢を歩いている人もけっこういたりする。
 また、ファイブテンからもキャニオニング用のシューズとしてキャニオニアというモデルが出ているが、これのソールはキャンプ4イグザムガイドと同じステルスC4/S1である。これでいいのかね〜?

 

モンベル サワートレッカーRS

 数年前にビブラムとの共同開発でサワークライマーという悪夢のような沢靴を出してしまったモンベルのリベンジモデルである。
 ちなみにこの時の自主回収のお知らせ、まだモンベルサイトで読むことができる
 もう7年も前のことだし、バカ正直にいつまでも恥を晒さなくても・・・と思うのだが。

 今度はオリジナルの自社開発ソールである。ビブラムとのコンビは懲りたか。

 そのビブラムもウエット用のソールを作っている。イドログリップという名称である。

キャラバン KR-1R

秀山荘 忍者

 この2モデルは共にイドログリップを使用している。これまでアクアステルスを使っていたメーカーがイドログリップに流れているようである。
 まあ、今さら自社開発しても間に合わないしね・・・

 オリジナルソールを開発しているメーカーがもう1社。

ティムコ minimalist Rシューズ

 靴としては造りが良さそうで魅力あるなぁ。少し高いけど。

 というわけで、まとめてみる。

 

メーカー

モデル名

ソール

重量(片足)

価格(税抜き)

ファイブテン

ウォーターテニー

アクアステルス(ファイブテン)

\16,000

モンベル

サワートレッカーRS

アクアグリッパー(モンベル)

365g(25.5cm)

\10,000

キャラバン

KR_1R

イドログリップ(ビブラム)

510g(26cm)

\16,000

秀山荘

忍者

イドログリップ(ビブラム)

425g(26cm)

\16,000

ティムコ

Minimalist Rシューズ

Non-Skid Rubber(ティムコ)

467g(26cm)

\18,500

 

 

 こうしてみるとサワートレッカーRSの軽さが際だっている。実物を見ないと何とも言えないが、ここまで軽いと頼りなくないか?
 でも、試しに買うならサワートレッカーかなぁ・・
 あのサワークライマーを出してしまったモンベルが、どう汚名をすすぐのか見てみたい。

 まあ、今の靴がもう1〜2年履けるだろうから、買い換えは来年以降になるだろうけど、今から悩ましいなぁ。

 

 

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