ETCのアンテナコードを切っちゃった!

 

 春になったのでバイクを整備したりR25に気温計を増設したり、いろいろ手を入れていたのだが、次男に取られたZZR250はUSB電源、シガーソケット、ETCユニット、電圧計と電装系を増設しまくっていたのでバッテリー周りのコードがぐちゃぐちゃになっていたのだ。
 またコードの取り回しもフレームの上を通っていたためシートで圧迫されて電装系が不安定になっていたりしていたので、この機会に電装系を整理しようと思ったのだった。長すぎるコードは切って短くしようと。

 で、コードをパチパチ切ってコネクタでつなぎ直していたのだが……

うっかりETCのアンテナコードを切ってしまった!!

 切ったコードの断面を見ると同軸ケーブルになっている。これは普通にコネクタで繋いでも繋がるまい。
 ネットで調べてみると、超高周波なのでBNCコネクタなどでもちゃんとは繋がらないらしい。

……てことは、ハンダ付けか……

 しゃーない、やってみるか。
 ということで職場からハンダゴテを借りてきて繋ぎ直してみた。

 まずホームセンターでハンダと絶縁テープを買ってきた。合計400円也。

 

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切断したETCのアンテナコード

 

 断面をよく見ると、樹脂の絶縁チューブの中に数本束ねられたコードが通り、外側はメッシュ状に編んだコードが通っている。

 

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中芯まで出してみた

 

 つまり、中芯をハンダで繋ぎ、絶縁テープを巻いてから外のメッシュコードも何らかの手段で繋げば良いわけだな。

 すべて外して屋内に持ち込めば作業もしやすいのだろうが、面倒なのでこの状態で作業開始。

 

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中芯を仮留め

 

 まず中芯を繋いだ状態で仮留め。仮留めにはギボシ端子のコード抑えの部分を切り取って使ってみた。

 この状態でも中芯はとりあえず繋がっているが、強く引けば簡単に外れてしまう。

 さて、いよいよハンダゴテの登場である。

 

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ハンダ留め開始

 

 ところが職場から借りてきたハンダゴテの調子が良くない。温度が低くてハンダが融けないのだ。押し当てるポイントによってはハンダが融けてくれるのだが、埒があかん。
 1時間ほどあれこれ工夫してみたがどうにもならないので、ホームセンターでハンダゴテを購入。なんだ1,000円しないんだ。さっさと買えばよかった。

 新しいハンダゴテはさっきまでの苦闘がアホらしくなるほど順調に作業再開。

 

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中芯の周りに絶縁テープを巻く

 

 ハンダ留めした中芯の周囲に絶縁テープを巻く。ギボシ端子のコード留めのおかげで形が歪なので、2重に巻いた。

 さて、次は外側のメッシュ状のコードをどうやって繋ごう。ホームセンターで細い銅線でも買ってきた方が良いかな…、と考えて良いことを思いついた。
 短くするために切り取ったアンテナコードがあるじゃないか。それから10cmほど、外側のメッシュ状コードだけを取り出して、それをグルグルと巻き付けた。
 その上からもう一度、絶縁テープを巻く。

 

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外側の絶縁テープを巻き巻き

 

 さて、絶縁テープ巻き巻きも終わり、完成である。
 バイクのキーをオンにしてみる。アンテナを認識するかな……?

 おお!ちゃんとアンテナを認識した!
 これでokである。

 

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ちゃんとアンテナを認識した! アンテナのランプが光っている!

 

 とはいうものの、ゲートをちゃんと通過できるかはやってみないと分からない。多分大丈夫だろうけど。

 


 

 結局、あまり大丈夫じゃなかったのだ(笑)

 長男のDuke200に自主運用ETCを付けた時、ネットではタンデムシートの下に一体ユニットを入れただけでもゲートを通過できると書かれていた記事が多かったので、たまたま手持ちであった一体型のユニットをタンデムシート下に取り付けてみたのだが、見事にゲートを通過できなかったのだ(笑)

 で、ぶっつけ本番でいきなり高速のゲートに行くのではなく、ショップのETCチェッカーでテストしてもらうことにしたのだが、タンデムシート裏に車載工具が取り付けられていて、それのおかげで非常に感度が低かった。工具を取るわけにもいかないし…、ということで結局ハンドルバーにブラケット(普通にホームセンターで調達してきた金具)で取り付けたわけだ。

 で、その時ついでにZZRもETCチェッカーでテストしてみた。

 …見事に感度が低かった…

 やっぱあの繋ぎ方ではダメだったか。やり直すか。

 

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ハンダでコードの繋ぎ直し

 

 前回は中芯の方を繋ぐときにギボシ端子を使ったのだが、それがあまり良くなかったのでは、と判断して、今度は短縮して余ったアンテナコードから中芯の線を取り出し、それで中芯同士を合わせた接続部をグルグル巻きつけてみた。
 その上からハンダ留めしたのが上の画像。
 以後は前回と同じように、絶縁テープを巻いて外線を繋ぐときは、やはり同様に短縮したコードから外線を持ってきてそれでグルグル巻いて繋いだ。今回はそこも少しだけハンダ留めした。あまりしっかりやると絶縁テープが融けたら元も子もないので、端の方を少しだけ。

 

 さて、再びショップでETCチェッカーを使ってみた。
 今度はばっちり!

 というわけで何とかETC復活!なのであった。

 

 

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