YZF-R25 慣らし完了!

 

 慣らしが終わった。
 6/3に納車されてから10日あまりで1,000km走ったわけだが、学生時代にTZR250を新車で買った時は3日で慣らしを完了したことを思えば、行動パターンは同じで進歩してないのにずいぶんパワーダウンしたものだ、と思う。

 

R25_07.jpg

石川県 千里浜なぎさドライブウェイにて

 

 上の写真は、慣らし中に行った石川県の千里浜なぎさドライブウェイで、この時はカミさんのNMAX、次男のZZR250、そしてこの写真には写っていないが現地で合流した長男のDuke200と、初の家族4人4台揃い踏みのツーリングになった。

 さて、慣らし中に気がついたのだが、全域でZZRの方がパワーを感じると前に書いたのだけど、どうもギア比がZZRと比べてかなり高いのだ。
 どうりで同じようなペースで走っていてもトルク感が薄いわけだ。
 最初はR25の方がワイドギアレシオなのかと思ったのだけど、調べてみると全体的にZZRよりギア比が高い。

 ちなみに6速でのZZRとR25の回転数と車速の関係はこんな感じ。

 

30km/h

60km/h

80km/h

100km/h

120km/h

140km/h

160km/h

ZZR250

2,346

4,691

6,255

7,819

9,383

10,947

12,511

YZF-R25

2,180

4,360

5,814

7,267

8,721

10,174

11,628

 

 

 上の表は減速比から計算した計算上のエンジン回転数である。実際にはタイヤ外径の誤差があるので、ぴったりその通りにはならないだろうし、また確かめようにもメーターの誤差があるので精度も分からない。
 ただ、メーター読みではZZRの場合、60km/hでちょうど5,000rpm、80km/hで約6,500rpmというのは覚えているので、この表は良い線いってると思う。

 表ではわずかな差に思えるけど、実際走っていると体感するトルクの差はけっこう大きい。
 雰囲気的には同じ車速でR25はZZRより1,000rpm低い、と思っていたけど、実際はそこまで大きくはなかった。
 でも、R25の5速とZZRの6速が同じ、という感じである。ただ、これも両車の最終減速比を調べてみると、ZZRとR25の5速と6速のギア比はそれぞれ5速が10.363と9.694、6速が9.253と8.600という具合に違う。これはZZRの方が低速トルクがあるからそう錯覚するんだろうな。

 ちなみに面白いので他の250cc車も含めて、60km/hで走っている時の各ギアでの回転数を調べてみた。

 

60km_h_rpm_1.jpg

 

 なかなか面白い。

 2気筒車はどれも似たようなギア比なのだが、GSR250Ninja250SLの2車はけっこう特徴的なギア比が設定されているのが分かる。
 GSR は3速まではかなりワイドなギア比になっているのだが、3〜6速が他のどのモデルよりもクロスレシオになっている。
 Ninja250SL はスポーツに特化したような造りの割に、かなりのワイドレシオ。
 このあたりはトルク特性と最高速の設定で変わってくるのだろうな。

 それにしてもZZRのギア比の低さが目立つ。ツアラーとして売られていたバイクなので、常用速度域での扱いやすさを狙ったのだろうか。

 確かにR25は6速が使いづらい。街中だと6速60km/hで走っていると、2つくらいシフトダウンしないとまともに加速しない。ZZRだと緩い追い越しくらいだったら6速のままでも行けたのに。

 ちなみにスズキから新しく出たGSX250Rは、GSR250と最終減速比からタイヤサイズに至るまでまったく同じである。
 またV-Strom250はドリブンスプロケットを1T変えて最終減速比を低速寄りにしただけの設定である。それでどれだけ違うのかというと…、Ninja250Versys-X250の関係もほぼ同じなのだが、6速60km/hで僅か100rpmほどしか変わらない。

 もう少しはっきりキャラクター分けをした方が良いと思うんだがなぁ。
 まあ、YZF-R25MT-25で何もかもまったく同じ減速比で出してきたヤマハよりはマジメに考えているのだろうけど…


 

 面白いので他のバイクとも比べてみた。

 

60km_h_rpm_2.jpg

 

 今度はリッタークラス、600ccの中間クラス、400ccクラス、そして80年代のフルパワー時代のTZRCBR250RR(MC22)を持ち出してみた。

 リッタークラスからCB1100、中間クラスからCBR650FとスズキのSV650、400ccクラスからCB400SFNinja400をピックアップしてみた。
 何のことはない、隼は別にして自分が好きなバイクを選んでいるだけ(笑)
 そして80年代バイクは、TZRは2スト代表、CBR250RR は4スト4気筒代表。

 わ、面白い。

 あの時代のクォーターマルチって、こんなにローギアードだったんだ。ZZRよりさらに低いギア比である。
 まあ、19,000rpmも回るエンジンなので、5,000rpmなんてアイドリングに近いくらいの低回転域なんだけどね。
 ちなみにCBR250RR でローギアは15,000rpm以上回っているわけだが、このバイクのレッドゾーンは19,000rpmだからね(笑) このバイクでローギアでレッドゾーンまで引っ張ると90km/h近く出た。まあそのあたりはリッターバイクと変わらんね。

 


 

 グラフを見ると、綺麗にクラスごとに分かれている。
 こうしてみるとリッターバイクってすごくクロスレシオなんだね。というより、6速なんて必要なの?4速くらいで良くないか?(笑)

 面白いのは、2ストのTZRが250ccでありながら、ギア比は400ccクラスとほぼ同じこと。むしろ今の400ccより高く650ccクラスに近いギア比である。
 そりゃトルクは400ccなみにあったわけだから、ギア比だってこうなるんだよな。

 

 話をR25に戻すと、エンジンは7,000rpmくらいまでは少し線が細い印象だが(ギア比の高さも影響しているとは思うが)、8,000rpmから上はさすがにパワフルである。このあたりは昔のフルパワー時代の250ccとそれほど印象は変わらない。本当にパワーがあるのは10,000rpmから上だけど、ストレスなくきれいに吹け上がっていくので使いやすい。
 低回転も線は細いがマナーはとても良いエンジン(無造作にアクセルのオンオフを繰り返してもギクシャクしない)なので、ストップ&ゴーを繰り返す市街地でも別に疲れるということはない。

 何より良いのはシャシーで、とにかく倒し込みが素直で、コーナリング中でもライン変更が自由自在である。
 ぶっちゃけ、このバイクに乗っていてコケる気がしない

 ブレーキもフレームも、ぶっちゃけサーキットを本気で走ろうと思ったら強化する必要はあると思う。高速コーナーだとこのフレームは縒れそうだし、ブレーキも高速域から使うには頼りないとは思う。

 まあブレーキとかポジション、ハンドルの切れ角などは初心者を意識しすぎな嫌いはあるけど。
 ハンドルの切れ角はこんなに大きくなくても良いから、その分タンク容量をもう少し稼いでくれとか、ポジションはもう2cmほどハンドルを低く遠くして欲しいとか、ブレーキは初期からもう少し効いてもいいぞ、とか、言いたいことはいくつかある。
 でもまあ良いバイクだとは思うし、何よりツーリング適性はむちゃくちゃ高いぞ、これ。もう少しだけ、積載性を考えてくれりゃなぁ…

 

 

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