キャラバン 2007
ロストアロー Spring/Summer 2007

 

<キャラバン 2007>

キャラバンのホームページ

 前々からキャラバンの靴ってなんでこんなにデザインがダサいんだ、と思っていたのだが、最近急速に改善されつつある。まだまだゴチャゴチャしているが、色遣いはちょっと上手になってきたのかな。
 靴としてのデキは以前からとても良いし価格もリーズナブルなので、デザインが良くなればもっと売れると思う。
 カミさんの靴はキャラバンを買ってやったのだが、カミさんはすごく履きやすくて歩きやすくて良い靴だということは認めながらも、「デザインが嫌だ」と買い換えを希望していたりする。ローバーのレネゲートが欲しいのだそうだ。
 長男がほぼカミさんと同じ靴のサイズになってきたので、今のキャラバンを長男に譲り、自分はローバーを買おうと思っていたようだったが、「今はお金がないからもう少し」などと言っているうちに長男の足のサイズはカミさんを追い越してしまった

 余談はともかく、今季のキャラバンGKシリーズで目を引くのは、ファイブテンのソールを使ったトレッキングシューズが出たことである。
 それはGK-26というモデルで、ファイブテンのトレッキングシューズ用のソールは初めてのことらしい。同社のステルスS1というソールをベースに開発したソールだそうだ。元々クライミング用のソールなので、グリップ感はビブラムとは別世界なんだろうな。ちょっと興味を引くモデルである。

 沢登り用シューズは全面的にモデルチェンジした。新しいモデルは、その名も飯豊柳又である。

 飯豊は山塊の名称で沢の名前ではないから、このネーミングは反則なのではないかとか、柳又はちょっと玄人過ぎはしないか、とかいろいろツッコめて楽しいネーミングなのである。
 ちなみに飯豊が高級バージョン、柳又が廉価などちらかというと初心者向き、という設定なのだが、初心者向きモデルに柳又はハード過ぎはしないか。それとも「いつかは柳又」に行けるよう精進しなさいという意味なのだろうか。
 黒部はいつ出るのだろうか。初心者向きというならいっそのこと赤木を出してくれ。大月地獄でも良いぞ。

 ツッコミはともかく、モデルとしてはそれほど変わったという印象は少なくともカタログからは受けない。旧奥利根と赤石のモデルチェンジ版、という感じである。
 ただ、今季モデルは飯豊柳又それぞれにフェルトモデルとアクアステルスモデルが用意されている。柳又のアクアステルスモデル(名前はやっぱり柳又アクア)は\12,600なので、ずいぶん買いやすくなった。

 ただ、今年はモンベルのサワークライマーを買うけどね。

 前モデルの奥利根アクアを2シーズン使って判ってきたのだが、キャラバンの沢靴は縫い目が多すぎる。レインウエアやアウターに関しては私は縫い目ヲタクなのだが、このせいで靴も縫い目が気になりだしてきた。結局その縫い目が解れてくるわけである。
 沢靴は激しく濡れるし岩やブッシュに激しく擦れるので、摩耗に関しては普通のトレッキングシューズより段違いにシビアなのである。アッパーの生地そのものは摩耗に強くても、縫い目が摩耗しては仕方がないのである。
 というわけで、キャラバンの沢靴(トレッキングシューズもそうだが)の、いかにも縫い目が多そうな複雑なパターンが、妙に気に入らなくなってきた今日この頃なのである。複雑なパターンの割に格好良くないし。

 渓流シリーズでは、グローブとネオプレンソックスは使いやすい。特に薄手(1mm厚)のネオプレンソックスは、キャラバンしか造っていない。厚手のネオプレンソックスだと、1足の靴で沢を含む山行全てを歩く私には、普通のソックスとサイズを合わせづらいのである。

 キャラバンのカタログには、他にガルモントレキの製品が掲載されている。
 去年まで掲載されていたファイブテンは、今年は掲載されていなかった。扱ってはいるようなのだが、どうしてだろう。

 

<ロストアロー Spring/Summer 2007>

ロストアローのホームページ

 ロストアローが扱っているのは、ブラックダイアモンドボリエールスマートウールマウンテンハードウエアオスプレーなどである。けっこう売れ筋ブランドをしっかり抑えている、というか売り方が上手いので売れ筋になっているのか?

 ブラックダイヤモンドは、パタゴニア創始者のイヴォン・シュイナードが創設したシュイナード・イクイップメントが前身のメーカーらしい。クライミングギアを中心にラインアップしていたメーカーなのだが、最近はウエアやザック、テントなども出している。総じて価格が安い。ハーネスなどはペツルなどと比べるとほぼ半額である。安いので、登場と同時に特に大学山岳部のシェアをあっという間にかっさらったという話は、モンベルとよく似ている。

 ブラックダイアモンドはヘッドランプに力を入れていて、国内のシェアは圧倒的にナショナルなのだが、ペツルと2番手を争っていたりする。私もベクトラIQというモデルを持っている。
 そのヘッドランプだが、新しくLEDの高照度モデルが出た。最大照射距離80mで70時間電池が保つというのはかなり魅力的である。また、リチャージャブルなニッケル水素電池(別売)を使えるのも面白いかも。
 ただ、LEDモデルは電池消費が少ないので、3500円の別売バッテリーで電池代の元を引くには相当かかりそうである。キセノンモデルに設定した方が面白いと思うのだが。ベクトラIQに設定されたら即買うぞ。

 ストックは、そのロックシステムが独特である。レキを始め、ほとんどのメーカーがシャフトを回転させてロックするシステムをとっているが、ブラックダイアモンドのストックは、ジョイント部のレバーを操作してロックする。操作自体は確かにこの方が早いし、確実にロックできる。回転式のような、強くロックしすぎてアンロックできないといったこともない。
 ただ、ジョイント部に目立たないとはいえパーツが出ていることと、アンロックに少し指先に力が必要なことが欠点かな。ロックの強さは調節できるのだが、ドライバーが必要なので山ではできないことも多々あるかも。
 また、一度調節しても気温によって堅さが変わることはないのだろうか。
 雪上用のストックは1つ買ったので、しばらく使うといろいろ判ってくると思う。

 オスプレーは最近だんだん好みから外れていってる。重いと言われたエクリプスの反省なのか最近妙に軽量化に走り出しているのだが、ショルダーベルトやウエストベルトを極薄にしてみたりするあたりがあまり好きではない。ザックにはスペックの軽さより大事なものがあると思うのだが。

 今季はアトモスに65Lモデルが追加になったのと、アトモスの女性用モデルがオーラという名前で独立した。
 それとタロンという新しいモデルが追加されている。

 このタロン、44Lモデルで1.05kgはいくらなんでも軽すぎじゃね?
 ペラペラのショルダーベルトやウエストベルトを見ていると、どうにも物欲が湧かないなぁ・・・担いでみると良いのかもしれないけど。

 去年出たばかりだと思っていたストラトスもモデルチェンジされている。
 元々ストラトスはエクリプスの後継モデルで、パネルローディングモデルが主流だったのだが、今度のモデルチェンジでパネルローディングは24Lモデルと18Lモデルだけになり、40Lと32Lは普通のトップローディングになった。

 ということで40Lモデルは割と使いやすそうなのだが、これも背面がメッシュパネルの、いわゆるエアサスペンションが採用されている。これが嫌い、というのが最近のオスプレーがだんだん好みでなくなってきた最大の理由である。
 背面メッシュパネルの内側が大きく空間が取られ、背中が蒸れないというのが売りなのだが、要するにその分容量が犠牲になっているというのが嫌いである。その空間にはハイドレーション用のウォーターパックは入れることができるが、ハイドレーションをしないヒトにとってはただのムダな空間である。

 最近のオスプレーの中型ザックはほとんどこのエアサスペンションを採用してしまっているので、私にとっては欲しいモデルがない。エクスポージャーくらいだろうか。

 エクリプスは確かにちょっと重いけど、面白いザックである。オスプレー独自のストレートジャケットシステムも、エクリプスのような厚いウレタンパネルだからこそ生きるシステムだったと思うのだが。

 

 

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