平成24年7月29日 千石川
9:10 | 入渓 |
9:30 | 第二堰堤 |
10:00 | 第七堰堤 |
10:55-12:15 | 三枚滝 |
12:55 | 第七堰堤 |
13:20 | 第二堰堤 |
13:50 | 駐車場 着 |
6月にやまちゃんと千石川に行って堰堤で敗退してきたわけだが、その後もちょくちょく1人で千石川に入って堰堤のルート工作をしていた。横の壁も試してはみたのだけど、単独でスルスルと通過できるほど易しい壁ではないので、やはり堰堤にボルト埋めて人工で越えるのがベストだろうと。
ボルトのチップが脱落していざ使おうかと思ったら使えずに数が足りない、なんてこともあったので、2回は第七堰堤のルート工作に行ったな。
その時にちょっと上の方も覗いてみて、黒村谷との出合くらいまでは行っていたのだけど、楽しいところはやまちゃんと行ったときに残しておこうと、出合から上は封印していたわけである。
でもなかなか都合も合わないし、夏になればアブも出てくるだろうし、秋まで待つのもあれだなぁ、1人でも行っちゃおうかなぁ、などと思い始めていた頃に、都合が合う日があったので再びやまちゃんと2人で千石川にやってきたわけである。
さて、出発 |
さて、いつもの取水堰堤上のスペースに車を停めて出発。
前にやまちゃんと来た時から比べると、すっかりヤブが濃くなっていて、ここから上の林道もヤブだらけである。このあたりは6月に何回か来たときにはもう既にヤブだらけになっていたので私は慣れっこになっていたが、やまちゃんはかなり嫌だったようで。
今日の千石川(7/29) |
恒例の「今日の千石川」である。水量はさらに少なくなっているような。
でも6月に1人でルート工作に来たときよりは少しだけ多いみたい。
第二堰堤 |
第二堰堤だが、6月に堰堤中央に長いスリングでアブミをかけていたのがなくなっていた。ちぎれたりするようなものじゃないし、誰かが撤去したとしか考えられないが・・・誰がわざわざそんなことを?
第二堰堤を右から越える |
前回やまちゃんが越えた第二堰堤の左はヤブが濃くなっていて、ちょっとその気になれない状態になっていた。
正面のテープアブミが撤去されてしまったとすると、ちょっと厄介だなと思ったのだが(テープを5mほど使っているので経費もバカにならないことを考えるとちょっと腹が立つ)、右手が行けそうな。
5月に初めて来たときは右手に取り付くための徒渉が水量多くて厳しかったのでそれ以来右手は考えてなかったのだが、行ってみたら非常にイージーに越えることができた。
ま、下の方に崩れた岩石がかなり高いところまで堆積していたので楽だったのだが、いつまでこの堆積があることやら。
第七堰堤は人工で越える |
第七堰堤は工作していた人口で越える。
6月に来たときは堰堤右手(左岸側)のハシゴが見えていたのだが、今回は再び水流の中で見えなくなっていた。このハシゴが使えれば一番楽なんだけど(ハシゴは全て下向きにひん曲がってるけど)、頭からモロに水を被るシャワークライミングになるので水圧に抗しきれないし、そもそもハシゴに取り付くまでが小さいけれど深い釜になっているので、よほど水量が少なくならない限り、右手からはないな。
黒村谷出合付近の渓相 |
第七堰堤までは荒れた雰囲気の沢も、堰堤の上からはぐっと良い渓相になってくる。
イワナも時々走るのだけど、あまりたくさんはいないみたい。あまり魚影が濃い沢ではない。
ゴルジュ〜♪ |
黒村谷出合を過ぎると、待ちに待ったゴルジュである。
水面直下に良いスタンスがあるので、楽しく水際をヘツリで抜ける。
水量多かったらここは大変だろうな・・・
ゴルジュ〜♪♪ |
そのゴルジュを右に曲がると、千石川の記録では必ずといって良いほど紹介されるゴルジュである。数本しか記録を見ないけど。
ここは左手のフェースも登れるのだけど、できるだけ水線通しに行きたいので、上の写真でやまちゃんが取り付いているところより数m奥までへつってから上に抜けた。
ちなみに帰りは、やまちゃんは左手のフェースをクライムダウン、私は登ったのと同じルートをクライムダウンした。
3m小滝、深釜つき |
ゴルジュを抜けるとすぐ深い釜を持った3mほどの小滝。
右からコンパクトに巻く。
三枚滝がちらっと見えてきた |
このあたり、さして難しくはないけれど、何も考えずにすたすた、というほどでもない適度な場所が連続して楽しい。
ここまで来ると三枚滝がちらっと姿を見せ始める。
三枚滝 |
いよいよ三枚滝。三枚というからには3連の滝なのだが、最上段F3は下からは見えない。上の写真で見えているのはF1だけ。
3枚滝F1の釜で |
かなり迫力がある良い滝だ。数年前は釜がなく期待はずれ、なんて言っていた人もいたが、今じゃちゃんと深い立派な釜を持っている。やっぱ滝は釜がなくっちゃね。
この釜、滝が落ちたところから白い泡が左壁に沿って伸びているのが判ると思うが、この水流が手前からやまちゃんがいるあたりをぐるりと回って、今度は宇壁に沿って戻るように流れている。けっこう強い流れがぐるぐると円を描くように回っている、ちょっと面白い釜。
三枚滝 二枚目まで見えている |
対岸の少し高い岩の上に登れば二枚目まで見える。吹き出すように落ちている二枚目が迫力満点で気になる。近くで見たいな〜。
しかし登るとなると、数年前にF1の右壁をボルト連打の人工で登っている人がいるみたいだけど、F2を真下で見たければそれしかないだろうな。ただしボルトは1〜2本残っているようだが、たいてい抜け落ちてしまっているようで、まあ打ち直さなきゃならないだろうね。
上の写真でかすかに見えているように雰囲気がするF3は手の着けようがない直瀑らしい。
ここを巻くとなると、かなり手前の方からの大高巻きになりそう・・・
この上にもゴルジュがあって楽しそうなんだけど、これを抜けるとなると日帰りでは難しそうである。
下降開始 |
1時間以上滝を眺めて、下降である。腹が減って(滝の下で少し腹には入れたが)あまり力が出ない。
ここは写真のように徒渉して(この直下は写真では見えにくいのだが2mほどのオチになっている)、
壁をちょこっと登って高巻き |
壁を3mほど登って高巻きする。
ここ、登ってくるときは当然クライムダウンである。クライムダウンは好きくないのに。
ゴルジュもクライムダウン |
例のゴルジュもクライムダウンである。好きくないのに。
初心者がいたり人数が多ければハーケン打って懸垂下降した方が早いと思うが、まあこの程度の高さならクライムダウンした方が早いことは早いのね。好きじゃないけど。
無事到着 |
堰堤群はさくさくと懸垂下降で処理し、普通なら橋で林道に上がるのだけど、やまちゃんが林道のヤブを嫌がって谷の下降を続けた。
車を停めているところまでの間には大きな堰堤が2つあるのだが、そこが下降できれば谷を下った方が気持ちいいと。
でも、いざ行ってみると堰堤は無情にも下降不可能で、そこからヤブをこいで林道に上がって還ってきたのだった。
ちょうと手軽な半日行程で、適度に難しく面白いゴルジュを抱え、家から近いとあれば、ここはこの先も楽しませてくれる沢になるかな。堰堤のルート工作のメンテは必要だろうけど。それにしても撤去されるのはちと腹が立つが。別にゴルジュに無様なテープアブミをかけているわけじゃないのに。