平成28年8月25〜28日 薬師沢
この何年か、山といえば薬師沢にしか行ってねーな・・・
メインの趣味がバイクに移行したのが露骨にお判りかと(笑)
バイクも山も金がかかる遊びだし、山日和とバイク日和はたいていの場合一致するのが、両立しそうでしない要因だったりするのだが、それでも薬師沢へは行くんである。
今回は紆余曲折あって、去年薬師沢で会ってそのままfacebook友達になった篠崎さんが高天原の小屋開けを手伝いに入っていて、その時撮った写真をFBにアップしていた。その写真を見ながらこうするともっと綺麗に撮れるよ、とか言っていたら、じゃあ現地で直接教えてくれ、とかいう話になって、「じゃ、8/25に高天原でね」なんてことになってしまったのだった。
その時は、高天原もしばらく行ってないし、まあいいか、とか思っていたのだが、8月に入ってから8/24にどうしても外せない仕事が入っていることを思い出してしまった。しかも8/29からも休めない状況で、したがって8/25-28しか入れないということに。
こりゃ8月に高天原は無理だなぁ、断らなきゃ、とか思っていたら篠崎さんの方でも予定が変わっていたらしく、8/28に赤木沢に行くことになったので、8/26に薬師沢入りすると。なんだちょうどいいじゃん。
なんでも一度行きたいと思っていた赤木沢に、連れて行ってくれるという人が現れたので決めたのだとか。
なんで?北鎌尾根を単独でやる人なんだから、赤木沢くらい何時でも1人でさくっと行ってくりゃいいじゃん。北鎌に比べたら赤木沢なんて散歩だろうよ。
まあいいや。ともかく、日程は選択肢がないわけだし、薬師沢でよろしく、ってことになった次第。
8/25、早朝入山すべく車を走らせてアルペン村のセブンイレブンで買い出しをすべく車を停めたら、なんと薬師沢の小屋番がいた。
こんなところにいるとは夢にも思わないので誰だか理解するのに時間がかかったが、休暇で一時下山していて今から入るところだと。
てわけで、折立で1枚。
折立で赤塚君(薬師沢の小屋番)と |
どんだけ荷物持ってるんだよ、てくらいの荷物(笑)。生魚とかマス寿司とか小屋への土産をたんまり持ってる。
私も小屋の差し入れがあるから60Lザックになってはいるものの、荷物は遥かに軽い。でも、年々荷物は堪えるようになっているなぁ・・
折立を出発したのは私の方が早かったが、序盤で小屋番にあっさり抜かれ、二度と追いつくことはなかった(笑)。当たり前か。
薬師沢に着いてみると・・・水量が少ない!!
今年は稀にみる暖冬で雪が少なかったし、雨もこのところまともに降っていないので少ないだろうとは思っていたが、これは9月末の水量だぞ。
赤木沢大滝なんてしょんべん滝になっているのでは(笑)
水量が・・・少ない! |
盆は過ぎているし平日だし、この日は平和なものだった。土曜日は60ほど予約が入っているので、居候の真価を発揮するのはこの日になりそう。
翌8/26
景子ちゃんが半日休みをもらったので一緒に薬師沢右俣に行こうと誘ってくれた。
朝掃除が終わると、私がまだ用意ができていないのに「早く〜早く〜」と急かす。焦るなよ〜と言っても急かすのでカメラ(一眼)は諦めて釣り道具だけ持ってとにかく出かけることに。
が。
いきなりそのペースはなかろうよ・・・小屋からカベッケヶ原への登りをいきなり全開で駆け上がるので、カベッケに着いた時点でもう息はぜいぜい(笑)
とりあえず先に行って釣りを始めてなよ、ということで既にパーティーは分裂ということに。
一般登山道を第三徒渉点まで歩き、薬師沢左俣を下って薬師沢本流に。
薬師沢本流 左俣出合から右俣出合付近を見る |
それにしても水量、少ないなぁ・・・飛び石で渡れるじゃん。
薬師沢右俣で景子ちゃんと合流 |
薬師沢右俣に入ってしばらく遡ったところで景子ちゃんが釣りを始めていたので合流。
前後しながら釣りを始める。
景子ちゃん、イワナをゲット |
右俣は入る人が少ないためか、イワナがすれてなく、ぽんぽん釣れる。・・・景子ちゃんは。
私もようやくゲット。お、でかい。
まあ私もちょぼちょぼ釣りながらしばらく薬師沢右俣を遡った。GPSで見ると、右俣の2070m地点。
イワナをゲット!けっこうでかい |
で、昼になったのでお握りを食べ、景子ちゃんは3時には小屋に戻っていないといけないので、ぼちぼち戻り始めた。
第三徒渉点から登山道に戻って崩壊地のあたりから例によって景子ちゃんにはぶっちぎられ、1人でのんびり小屋に戻ったのだが、小屋に戻るとなんとまだ午後1時半前。1時間ちょっとで戻ってきてしまっていた。そんなもんか?
景子ちゃんは下流の魚飛びに行ったらしいが、そこまで付き合う気にもなれず、小屋前でうだうだしていると、篠崎さん登場。
1人先行して入山してきて、明日、飯田さんと西さん、それと私は初対面だが手塚さんという今回の赤木沢隊のリーダーが一緒に入山してくるんだと。
でも・・・週末、天気悪いよ?
ISO400 , F5.6 , 2.5sec (ND1000使用) |
上の写真、画面右隅にいるのは篠崎さん。2.5秒、じっとしていたんだ(笑)
さて翌27日。
天候は前夜から雨。僅かに増水していたが、水は茶色が着いているものの透明は保っている感じ。水量も増えたとはいえ、これで平常水量より気持ち多め、という程度?
朝の小屋掃除の後、篠崎さんは沢登りのトレーニングにと薬師沢を遡行していった。
私は午前中は小屋でマンガを読んでいたのだが、午後も大きく崩れる気配はなかったので、なら下流に行ってみようと釣竿を持って歩き出した。
実は去年、まっちゃんとここで会った時、ティムコのウェイディングブーツ(minimalist R)をもらったというか無期限貸与してもらったというかしたのだが、持って降りるのはしんどいし、どうせここでしか使わないし、ってことで小屋に置きっぱなしにしていたのだった。
それを履いて試してみよう、ということで、去年もちょこっと試し履きはしていたのだが、長時間履くのはこれが初、ということで。
で、とりあえず魚飛びへ。
魚飛びでのイワナのジャンプ! その1 |
僅かでも増水の後だからか、ぽんぽん飛ぶ。
魚飛びでのイワナのジャンプ! その2 |
しかし・・・
右の細い水流だったら楽に上まで抜けることができるのだけど、どうして厳しい本流を攻めるかね?
まあ下からでは判らないのかなぁ。この写真のポイントでも成功率はかなり低いのだが(見てると1/10くらい)、この上もかなり厳しい水流なので、ここを無事に抜けるイワナってどのくらいいるんだろう。
魚飛びから釣りながら遡る。
やっぱ出るわ。何匹か上げる。最後は狙いも合わせのタイミングもバッチリの快心の釣りだったのだけど、針を外すのにえらい時間がかかってしまってイワナを弱らせてしまった。何とかフラフラと深みに戻っていったけど、大丈夫かな?
これでちょっと心がくじけて、ふと時間を見ると午後3時半を回っていたので慌てて小屋に戻った。
戻ったら飯田さんや西さんが来ていて、小屋前のテラスで宴会中だった。
ちょっと付き合いながら、小屋に入って状況を聞くとキャンセルが相次いで当初見込みの半分以下になってしまっている。
ん〜、なら洗い物から参加すればいいか、と宴会に戻ったりして(笑)
この時点では翌日の予報も決して良くはなく、赤木沢に行く気になっていたのは篠崎さんだけで他の3人(飯田さん、西さん、手塚さん)はまったく行く気がなかった様子で(笑)
そりゃあね、茶色の水の赤木沢に行ってもつまんないよ。
そもそも篠崎さん、北鎌尾根を単独でやるような人なんだから、赤木沢くらい甘えずに単独で行ってきなさいよ、とか好きなことを言いながら夜は更けていく・・・
ところが翌28日。
朝一番で小屋の外に出てみたら、なんと快晴ではないか!
何この天気。水もほぼ透明に戻っている。これなら行かなきゃ。
なに?篠崎さんたち、まだ小屋でうだうだしてんの?何してんのさっさと行けってば。
彼らがようやく出発したのは、6時半も回るころだった(笑)
しかも宿酔い気味。
赤木沢隊をお見送り |
自分自身は、小屋掃除も手伝ってお茶までして、午前10時過ぎに重役出勤で下山開始。
そんじゃまたね〜 |
太郎小屋を出たのは午後1時過ぎだったのだが、これだと上手くペース調整すれば赤木沢隊ともう一度会えるのではないか?
普通、5時半頃に小屋を出て比較的足の速いパーティーで、太郎小屋到着が午後1時頃だから・・・と頭の中で計算しながら歩いていたのだが、ゆっくり休憩もたっぷり取りながら降りたら、折立でそんなに待たずに合流できそう。
てわけで、用もないのに五光岩ベンチでたっぷり30分も休憩。ヒマなのでザックの下の方にしまったウォークマンを取り出してみたりして。
で、後光岩ベンチを出てすぐ、雷鳥に遭遇。
それが逃げずに登山道を一緒に歩く、つか、登山道の真ん中で砂浴びまで始めるもんだから、行くに行けず。
登山道の真ん中で砂浴びを始める雷鳥 |
よく見ると他にもいて、合計3羽いるんだよね。同じような大きさだけど、これはいったいどういう集団なのだろう。
雷鳥3羽 |
登山道の真ん中まで出てくるのは1羽だけだけど、他の2羽もすぐ横をうろうろしている。
雷鳥 |
雷鳥につきあっていたため、かなりタイムロスしたけど、ちょうといいくらい。
三角点でもたっぷり休憩をとって、のんびりスローペースで下り始める。
・・・いや待てよ。休憩が後光岩と三角点で30分ずつ取っていて、雷鳥でも30分くらいその場にいたので、タイムロスは合計90分。
赤木沢隊が太郎を出発するのが午後3時と仮定していたのだが、これだと途中でも意識的にゆっくり降りてきているので、合流どころか下手すると抜かれるのでは?
合流しようとは思っていたが、抜かれるつもりはないのでこれはペースを上げた方が良いのでは。
と思っているうち、背後から声が聞こえてきた。若い女性の声だったので篠崎さんではないとは思ったけど、これはペースを上げた方がよさそう。
というわけで、アラレちゃんのあたりからベースアップ。三角点から一度は抜かれた人たちを抜き返しながら猛然と下りだした。
結局、三角点からジャスト1時間で折立に到着。20分ほど待っていたら赤木沢隊が降りてきた。西さんと篠崎さんがデッドヒートを繰り広げながら降りてきたらしく、三角点から45分で来たんだと。あぶねー。あのままスローペースで降りてきてたらギリギリだった。
手塚さんと飯田さんはさらに10分以上遅れて到着。
まあ合流したからといって何するわけでもなく、そのままさよならして帰ってきたわけだが、無事を確認できて良かったって程度の話。
みんなのFBに写真はさんざアップされているのだけど、自分では意外に撮ってなかったりする。いつものことだけど。
もうちょっと腹を引っ込めないと、体力的にだんだんきつくなってくるんだよね・・