2018 年秋 四国ツーリング
Part V
日付 |
走行場所 |
主な走行路 |
走行距離 |
高速 |
高速距離 |
10/6 |
富山〜岐阜〜大津 |
R41〜せせらぎ街道〜R21 |
344.0km |
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10/7 |
大津〜鳴門〜室戸(テント) |
名神〜神戸淡路鳴門道〜R55 |
404.7km |
京都東〜鳴門北 |
175km |
10/8 |
室戸〜高知〜中土佐(ライハ) |
R55〜R56 |
226.6km |
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10/9 |
中土佐〜姫鶴平〜松山〜姫鶴平(テント) |
R381〜R439〜県道48 |
258.1km |
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10/10 |
姫鶴平〜松山〜今治〜鳴門〜大津 |
R33〜R196〜R192〜神戸淡路鳴門道〜名神 |
506.9km |
鳴門〜京都東 |
162km |
10/11 |
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10/12 |
大津〜岐阜〜富山 |
R21〜R41 |
358.9km |
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合 計 |
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2099.2km |
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337km |
<10月9日>
さあて今日はどうしよう。天気予報は明日から悪くなることになっている。ん〜。
天気さえ持つのなら、もう1日足摺岬あたりまでうろうろして、明日四国カルストに上がるという日程が魅力的なのだけど、好天なのは今日までとなると、やはり 今日中に四国カルストに上がらないと。となると足摺岬は次回の宿題かなぁ。
でもこのところ、山の方は厚い雲がかかっていても海辺は良いんだよなぁ。
何も決めないまま、とりあえずライダーハウスから海沿いをもう少し走ることにする。道が細く頼りなくなってて、なんだか楽しそうなんだもの(笑)
小さな漁港の町に出て、右折すると四万十町役場、という標識に誘われて何となく右折した。
…………どんだけあんだよ、四万十町まで(笑)
山の中の細いうねうね道を20kmほど走ってようやくR56に出た。おお、昨日も走った懐かしのR56だ(笑)
山一つ越えたら濃い霧。海辺はスカッと晴れていたのに。
コンビニでルートをしばし考える。足摺方面を目指すか四国カルストを目指すか。
昨夜、ライダースイン中土佐でルートの話をしていた時に、四国カルストに行くのだったら須崎まで戻ってR197〜R439が良いのでは、という助言をもらっていた。
でもなぁ。戻るのは性に合わない(笑)
コンビニでマップを見ると、ここからすぐR389が出ていて、R439と繋げば四国カルストまで行けそうである。
しかもこのR439、いかにも四国名物の"酷道"の臭いがぷんぷん(笑)
楽しそうじゃねーか(笑)
というわけでやはり初志貫徹、四国に来た目的の一つが四国カルストなのだから、ここは多少天候が悪くても行くべきでしょ。
いざR389へ♪
時々「ようこそ四万十川へ」みたいな看板を見かけるから、ここは四万十川だと思うのだけど、橋を見てみると「渡川」とか刻印されていてワケが分からん。
調べてみると、昔は下流域が渡川と呼ばれていたので、川の名称としては渡川の方が本来は正しいんだと。でも四万十の方が有名になってしまった、てことらしい。
そういえば高知県には、四万十市と四万十町という四万十を名乗る2つの自治体があるのだ。
調べてみると、どちらも平成の大合併で誕生した自治体で、四万十市の方は平成17年4月に中村市と土佐村が合併して発足している。四万十町の方は平成18年3月に窪川町と大正町、十和村が合併して発足している。
ちなみに四万十市の方には旧中村市に自治体ではないが四万十町という地名があるので、今でも「四万十市中村四万十町」という住所表記が存在するのだそうだ。
……揉めなかったのか?(笑)
この市名、町名がすんなり実現するというのは、高知の人っておおらかなのだろうか。
ま、そんなことを考えながら四万十川沿いの道を快適に走っていたわけである。
お馴染み、沈下橋 |
お馴染みの沈下橋もいくつかあった。
こういう、増水時には流れに浸かってしまうのが前提の橋、長良川など他の川でも見ないわけではないけれど、中州に渡る橋など小規模なものがほとんどで、こんな本流を堂々と渡る橋ってのはやっぱ見ないな。
それにしても四国って地形が複雑で、この写真で流れは写真の左から右に流れている。でも、走っている方角も左から右なんである。
つまり進行方向に向かって川が流れている。
なんで?
海の方から来て川沿いを山に向かって走っているのに、なぜ川が同じ方向に流れているのだ。
地図で見ると、地図上で流程を追うのが難しいほど、複雑に蛇行しながら流れている。
いったん海のすぐ近くまで流れてきているのに、また四国の内陸部に向かって蛇行し、大回りして結局四万十市で海に出るのだ。
つまりここはまだまだ中流域。
でも山に向かって走っているのに、川の下流に向かっているという感覚がどうもピンとこない。
そしていよいよR439、通称「ヨサク」に突入♪
R439 60km、ほぼこんな感じ |
R439は、R381と別れてから四国カルストに上がる道との分岐まで60km以上あるのだが、たま〜に2車線にもなるけれど、ほぼ全域がこんな感じ (笑)
まあ舗装しているだけまだ"酷道"としてはランクが低いか(笑)
この写真を撮った場所はガードレールもあるしね。ガードレールはない区間の方が多かったと思う。
まあこのくらいの道ならどこにでもあるよ。
富山だと八尾から大長谷〜利賀村に行くR472〜R471なんかもこんな感じだもの。
ただ、延々60kmというのはやはりちょっと珍しい。こんな狭い四国のどこにこんな道を隠しておくスケールがあるんだ。
それと驚いたのは、この道程中、ところどころに集落があるのだ。それも地形が開けて小さいながらも平野部が出てきた場所、というところではない(富山の大長谷がまさにそんな感じ)。地形はほとんど変わってないのに、斜面にへばりつくように、せいぜい20戸くらいの小さな小さな集落が現れる。これはちょっと不思議な光景。
ご先祖様は、どうしてこんなところに住もうと思ったの?
やっぱ平家の落人とか?(笑)
さらに信じられないというか驚くことに、何ヵ所か工事中通行止めの 場所がある!
通行止めといっても、終日ではなく25分止めて5分開けるとか55分止めて5分開けるとか、そんな方式の通行止めである。
最初に交通整理のおっちゃんに止められた時はどうしようと思ったが(笑)
まあ話を聞けば、30分ほどのんびりとおっちゃんと立ち話をしていれば良いだけの話なので、なんてことないのだが(笑) ちなみに最初の通行止めポイントでは、俺の前にトラックが1台止められていて、俺の後ろには軽トラが1台。つまり合計3台が止められた。
30分経って3台の対向車をやり過ごしてから出発。
2回目の通行止めポイントでは、バイクだと通れると判断したのか、そのまま通してくれた。入っていくと、確かに重機の横にバイクなら何とか通れる隙間が あった(笑)
3回目の通行止めポイントでは、40分待っている間に同方向の車は1台も来なかった(笑)
どこの通行止めポイントでも、交通整理係のおっちゃんは気持ちよく立ち話に付き合ってくれたよ(笑)
R439の途中の不思議な光景(笑) |
R439を走っている最中で、不思議なモノを見た。
上写真は集落を出たところにある待合所?休憩所?なのだが、この外に取り付けられているのは…小便器??(笑)
ちゃんと配管もされてる!(笑) |
まさかと中を見ると、中もちゃんとトイレになっていて、しかもこの小便器、ちゃんと配管されている!!(笑)
つまりこれはマジにトイレ……?
やっぱ高知の人っておおらかなんだなぁ(笑)
やってきたぜ! 四国カルスト! |
さんざ谷底を這いずり回った後で山の上に上がってくるのはまた格別だ(笑)
ついにやってきた四国カルスト!
ここ、牛が放牧されてる。
何を好き好んでこんな山奥に…
それともR439から来た俺が勝手に「とんでもないところ」って思ってるだけで、もっと楽に上がれる道があるのだろうか。
それにしてもこのあたり、高知と愛媛の県境に位置するんだけど、牛は高知側にも愛媛側にも放牧されている。
これは、どちらかの県が領土侵犯しているのだろうか。それとも両方の県が牛を放牧している?
こんど高知県か愛媛県の知り合いに聞いてみよ。
姫鶴平 うーん、ここに張りたい… |
さて姫鶴平だ。
ここに張りたいんだよなぁ。山奥感が半端なくて、街がほぼ見えない。これは晴天の夜はさぞ…
でも、明日は雨という予報。それにここで時刻はまだようやく昼になったところ。ここでキャンプ決定は時間的にも早すぎるか…
と一度は諦めて松山方面に山を下りたのだ。
でも、ほとんど松山まで来たところで、諦めきれずに引き返した(笑)
夜は少し晴れるかもしれないし、明日の朝雨になったとしても、夕方までは天気良いかもしれないし。
コンビニで食料を買い出し、ガソリンを入れて66km、引き返して再び姫鶴平へ(笑)
姫鶴平で幕営 |
松山から姫鶴平への引き返し道は、はい、飛ばしました(笑)
危うく「公道では膝を擦らない」という禁を破るところだっ た(笑)
夕方に間に合った(笑)
姫鶴平の夕景 |
けっこう晴れてるんだよね〜
このまま夜も晴れてくれないかなぁ
おおっ!ダイナミックな夕陽! |
夕景は素晴らしかった。
いや〜、もうこの夕景を見れただけで満足だ!
これで明日はもう雨中撤収になっても恨み言は言わない!
って思わず言っちゃったら…(笑)
日が暮れると同時に濃いガスに覆われ、やはり星は一瞬たりとも見えないのであった(笑)
そして…
<10月10日>
やはり雨だよ(笑)
テントをバタバタと叩くやかましい雨の音で目が覚める。
や、昨日ああ言ったからには恨み言は言わないよ。
濃霧にけっこうな雨 |
ちなみに上の写真ともうひとつ上の写真、ほとんど同じアングルで撮ってるんだよね。
この濃霧では、撤収してもバイクで走るのがちょっと面倒だな。
や、恨み言は言うまい。さっさと撤収しよ。
30分で撤収を済ませ、さっさと松山方面に走り去る。
山を少し降りたらガスも晴れた。寒いので早く温泉にでも入りたい、ということで目指すは道後温泉!
面白い地形だな〜 久万川の美川大橋付近 |
昨日、姫鶴平と松山を往復した時から気づいていたのだが、この地形、面白い。
この写真を撮った横にあるのが「レストラン軍艦」、いかにもというネーミング(笑)
ただ、昨日も今日もやってなかった。潰れたわけではなさそうだけど。
道後温泉 |
そしてやってきました道後温泉。
風呂に入るだけなら400円くらいなので、えらく安い。建物も中も雰囲気はたっぷり。
ただ、お湯はわりと普通。
昨日は風呂に入ってないし、じっくりゆっくり風呂を楽しむことに。
風呂からあがって思案。
さてこれからどうしよう。
実はこの日、ほとんどカッパを脱いでない。さっきの軍艦写真を撮った時に脱いだくらいで、風呂に入ってる間も少し降ったらしく路面が濡れている。予報を見てもこの先良くなる気配はない。
ん、帰っちゃうか。
帰りは高速の深夜割引を利かせるため、鳴門を夜10時くらいに出る、というのは既定路線なのだ。
だったらこれから鳴門まで行けばちょうど良い感じじゃね?
雨雲レーダーを見たら、これからしばらくは際どいけど雨に降られずに走れそうだし。
というわけで鳴門〜大津まで帰ることに決定。
でも高速はもちろん使わないけど、まっすぐR11を走っても早く着きすぎるか?と考えて今治方面を回って行くことにしたのだが、これで土砂降りの雨にまんまと捕まった。
鳴門の近くのコンビニ 雨だよ〜 |
またカッパを着て走ることに。結局その後は大津に帰るまでカッパを脱げなかった。時々土砂降り。
ようやく鳴門に着いたのが夜10時。なんだ計算どおりやんか(笑)
さらば四国!こんな逃げるように四国を去るのは不本意だけど、またゆっくり来るからな!と鳴門インターから高速に乗った時はまだ、この先に待ち受けるこの旅最大の試練を予想してはいなかった…
鳴門では何ともなかったのよ。単に雨が降ってただけ。
それが鳴門北に来ていよいよ大鳴門橋、というところでいきなり風が。それもかなりの強風。
雨の夜の高速、強風、そして周りは大型トラックだらけ、という厳しい状況に。
さらに!
橋の継ぎ目!
こいつが鉄板なので滑る!
しかもである。何ヵ所か3mくらいの幅の継ぎ目があるのだ。これは橋が風で揺れるのを吸収するための継ぎ目らしいが、折からの強風でバイクは少し斜めに傾いたままで直進しているのだ。そこで3mも鉄板の上を走ってみ?
滑る滑る。
なので大鳴門橋を渡り終えて淡路島に入っても休む気になれず。明石大橋でどうせまた3mの継ぎ目、あるんだろ?
だったら集中が切れないうちにさっさと神戸まで渡り終えたい。
神戸の夜景は美しい。うっとりと見とれていると、視界の隅に3mの鉄板が!
無事神戸に渡り終えたときは思わずガッツポーズが出た (笑)
ところがそこでホッとしてしまったためか、思わぬミスを。
予定では橋を渡ってから中国縦貫道方面に抜けるつもりだったのだ。
というのは、本州四国連絡道路は独立で料金を取られるのだが、中国縦貫方面に行くとゲートがない。そのため最終的に京都東インターを夜12時過ぎに降りれば、鳴門から京都東までの料金全体に対して深夜割引が効くのである。
ところが…、気が緩んだのか、うっかり阪神高速に入っちゃったんだな〜
阪神高速に入ると、入り口と出口(つまり名神の入り口)にゲートがあるため、ここまで深夜割引が効かない。つまり割引が効くのは最後の西宮〜京都東の区間だけ。あーヘタこいたー
しかも。
阪神高速に入ってしまうとPAもSAもない。2つの海峡を渡って神経がボロボロに疲れているので休みたいのだけど、休めない。
阪神高速もまた環状線ほどではないけれど分岐がいくつかあるので、ここで気がさらに緩むととんでもない場所に行ってしまいそうで気が抜けない。
しかも神戸に入った途端、雨足がさらに強く…
西宮までさらに40km、休めず。
そして西宮でようやく名神に入っても、PAやSAがないのだ。高速に入ったばかりだから休憩は必要ないでしょ、って思ってるんかい。
こっちは鳴門から走ってるんじゃ!
吹田でようやくPAが。バイクを停めてしばし放心(笑)
吹田PA やっと休めた〜 |
<10月12日>
11日は雨模様だったので、実家でうだうだしてただけ(笑)
12日に再び岐阜経由で富山に帰ることに。
ここでもちょとと試練が。
いつものR21〜R156〜せせらぎ街道ではつまんない、とわざとあまり馴染みがない道を走ったのだが、まあ結局学生時代に通い詰めた津保川カーカートランドに出たりしてがっかりしていたのだが、問題はその後。
金山でR41に出て高山方面に走り出したわけだが……
さ、寒い!!
気温がどんどん下がっていく。13℃?寒くなったな〜と思ってたら、高山の手前の宮峠ではついに8℃だ!
東北から四国に目標変更した時点で防寒具をほとんど荷物から削っていたのだが、今それが欲しい!
数河峠の登りにさしかかる前に気合を入れ直してマジに走ったら、数河峠の登り口から自宅まで、ちょっとここには書けない時間で辿り着きました(笑)
この区間の平均時速を計算してみると…あわあわ、ダメだやっぱりここには書けない(笑)
今回は四国内で3泊しかできなかったのはやはり心残り。東北と違って1日で行き来できないからな…
それと航路が意外に便利ということが分かった。徳島〜和歌山の航路が2時間で4,000円程度で運んでくれる。これだったら高速代とそんなに変わらない。
まだ山ほど宿題が残っているので、また来るよ。
でも来年はやっぱり東北かな。